文月

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●2005年7月14日
ちゃぶ台を納品してきた。今月末、神田に開店するイタリアン居酒屋  『Stella Collis』。 JR神田駅より徒歩1分という、激戦区での開店だ。主人ホソエ氏の作るパスタ料理は絶品です。 ソムリエの資格を持つ彼はワインにも造詣が深い。場所は「金物通り」から一本裏路地に入った穴蔵的な店が並ぶ一角。 しかし似た店がないのでとてもイケそうな気がする。一階がテーブル席で、二階が座敷。この二階にちゃぶ台を4台置いてくれる。 ありがとうございます!イタリアンにお座敷?そこが主人ホソエ氏の高感度なところ。 天井の低いほの暗い座敷で、高級ちゃぶ台を前に美味いワインと料理に舌鼓を打つ。窓の下には裏路地を行き交うご機嫌な酔客。 ほろ酔いになったらゴロリと畳に横になってしばし休憩。うーん!至福!!早く開店しないかなぁ。

●2005年7月7日

前出のサナギ。いつの間にか宇宙へ行ってしまったようです。ワシのことをどう報告してくれるだろうか?また遊びに来いよ。

●2005年7月6日

蔵前のバッグメーカー『Zeal』の事務所に、生地棚を製作してきた。お客様にこう言うのもなんだが、今までの生地の保管状況 はあまりにもヒドかった(スンマセン・・)。物凄い高級な革などが、荷物の奥の奥「45億年前の地層」に埋もれて、 存在すらも分からない状態だった。存在は確認できても、やはり下のほうにあると、それを引っ張り出すのが億劫で、 だからついついまた新たに生地を発注してしまうという驚くべき悪循環に陥っていた。 「情報はすぐ引き出せてこそ情報」と勝海舟も言っていた(ウソ)。
そこでこの悪循環を一掃すべく、全ての在庫が一目瞭然で分かり、すぐ取り出せるような棚を製作した。事務所に泊まりこむことの 多い社長のために、最上段は寝台の機能も兼ねる。非常に機能的な棚ができたと自負しております。これで仕事の能率があがれば うれしい限りです。社長、焼肉ご馳走様でした!

●2005年7月2日

とても懐かしい友人から出産祝いが届いた。ワシが木工所でヒーヒー言ってた時代の同僚だ。いつもワシのグチを聞いてくれたっけね。 今、彼 カトリ氏 は宮崎県の有名木工作家  矢澤金太郎氏 に弟子入りしている。 弟子といっても既に8年目、弟子頭だ。毎年入ってくる新弟子を教える立場にある。実力ついたんだろうなぁ。 そのカトリ氏からこだま西瓜が送られてきた。HPを見て知ったのだそうだ。本当にありがとう。うれしい。本当にうれしい! 必ずチビタを連れて日向の国に参上いたします!

●2005年7月1日

工房になにやら怪しい物体が。サナギですな。よーく見ると非常にかっこいい。まったく無駄のない三点支持確保。 石とも木とも金属ともつかない質感。豊かな肉置(ししおき)。近未来的な意匠。空を大きく見上げ高く羽ばたこうとするその魂。 うーむ。自然界をちょっと観察すると、人間界に慣れきった我々とは(当り前だが)まったく違うが、しかしとても理にかなった 仕組みや意匠に瞠目する。そして「コイツら絶対宇宙人だな」などと空想を膨らませ、楽しくなったりする。 うむ。間違いなく宇宙人だろう。是非そうあって欲しい。このサナギなんか、きっと宇宙と交信して、羽ばたいた後の指示を 受けているにいるに違いない。頭についている二本のアンテナがその証拠だ。地べたを這っていた生き物がほんの数日で空へ羽ばたける ように変身するなんてただ事ではない。そんな変身がこの小さな容器の中で行われる。地球の科学技術では到底作れない。
さ、仕事しよっと。


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